のんびり自分のオカルト体験書いとく75

ジバニャンを描いて、うっかり本物の妖怪猫又を召喚してしまった体験を語っていくで~。

 

季節は冬、お正月も終わり自分の職場では地域の催しでどんど焼き&凧揚げイベントに参加するための凧を作る事になった。揚げた凧が、うちの会社の凧だと判るようにしたいので自作の凧に絵を描いて欲しいと工作が得意な職場の人に頼まれ(工作はできても絵心が無い人で去年、自分で描いて揚げた凧が軒並み子供たちに不評でかなりの酷評を貰ったそう。)、私は当時、流行していたジバニャンを心を込めて描き、丁寧に色を塗って仕上げた。地域のお祭りでジバニャン凧は無事に空を飛び、地域の子ども達にも大好評で、ほっくほくの笑顔で職場の人がジバニャン凧を私に進呈して下さったので、ありがたく頂戴して帰った。

 

ジバニャンを知らない人に説明すると、ゲーム「妖怪ウォッチ」に登場する猫の地縛霊にゃんだけど、明らかに尻尾が二つに分かれており猫又の姿をしている濃いオレンジ色の体毛が特徴の猫の地縛霊。

 

頂いた凧をどのように飾ろうか思案したものの、その日は部屋に適当に凧を置いてそのまま就寝。深夜、凧が妖怪がいるの向こう側の世界に繋がっているのが感じられた。その上、凧を通じて猫系の妖怪がざわざわしている気配がする。

 

「あっ、これはジバニャンを心を込めて描いたせいで、ジバニャンの絵が猫系の妖怪が集まる場所に繋がってしまったかぁ~やっちまったなあ~」

 

霊能力高い人、あるある現象が起こってしまっていた。
霊能力が高い人が、心を込めてお札を書けばちゃんとした霊符になるけれど、霊能力が高い人が心を込めて妖怪を描いたら絵を通じて、妖怪が居る世界に繋がってしまうのか~勉強になるわ~やっちまった~。


自分が雪舟だった時、涙でネズミを足の指で描いたら、うっかりそこにネズミの魂が宿って描いたネズミが走り去った時を思い出すわぁ~あれ以来、自分の体液を使って絵を描いたらアカンことは知ってたけど、妖怪もアカンかったかあ~人間とかアニメキャラとかも描くとその人に関係する事象に影響があったり、描いたアニメキャラに関係する人たちに影響があったから。結局、絵を描くなら風景とか植物を描くしかないと思ってたけど、妖怪もアカンのやな~。

 

次の日、苦肉の策として凧を隣の部屋に移して就寝したところ。凧の絵の向こう側で、猫系妖怪たちが怒っている気配が感じられた。
しかし、それ以降は絵から妖怪の気配を感じられなかったので、ほっとして日々を過ごしていたら。

 

ある夜、自分の部屋の中で異物の気配がする。濃密な妖怪の気配。そのまま寝たふりをしていたところ、『ちゅう』と妖怪が鳴いた。
どうやら、凧の絵を通じて猫又が自分が眠っている部屋までやって来た事が『ちゅう』と鳴いた事でよく解かったのだが、いやいやいやいや『ちゅう』って、ネズミの真似をしてくるとかさあ古典落語かよっ!時代は進んでるんやけど、妖怪の世界ではネズミの真似がセオリーなんやなあというか、やって来た猫又は力のある存在やろから、猫又が生きて猫をしていた時代が江戸時代とか古い時代やろうし、それで現代では、もはや誰もしない古典的なネズミの鳴き真似という手法をとってるんやろな。
そして、またもや猫又は『ちゅう』とネズミの声真似をしながら私の右手を両手にとった。
自分の右手は、幽霊を浄霊する際、真理の光を集めて放つので体の中でも一番霊的に密度が高い場所である。そこへ迷わず寄って行き、後ろ足で立って猫の両手で私の掌を取ったが最後、無事に妖怪猫又は浄霊された。
ちなみに浄霊したのは私、ではなく寝たふりをしながらスーパーグレート親切で優しい神様にこっそり猫又の浄霊を頼み、して頂いたのだ。ありがとうございます!神様達!
なんで自分で浄霊しないんや!そう、ぷんすこ怒った人もいるかもしれんけど、右腕に霊力を貯め始めたら、起きてるって気づかれるやん。そこは、真理と言うより知恵やで。

 

そんな訳で、夏やけど冬の怪談を最後まで読んでくれて、ありがとうな!